ゆっくりお母さんになってください(^J^)

2017年1月22日 21時02分 | カテゴリー: 活動報告

武蔵野大学付属 産後ケアセンター桜新町を視察しました。DSC_0770

【産後ケアとは】
出産後のお母さんのケアのことで、からだサポート(健康チェック、乳房ケア、授乳指導)こころサポート(不安やとまどいへのアドバイス、ストレスに対してのカウンセリング)育児サポート(赤ちゃんの発育チェック、スキンケア、お世話の指導、泣きの対応についての指導、地域情報の紹介)などを専門スタッフ(助産師・看護師・臨床心理士)が行います。

基本的には母子が共に過ごしますが、食事を作る必要がなく、休みたい時には預かってくれるという、まさに「お母さんの癒し」を中心に考えられた日本で初めての施設が産後ケアセンター桜新町です。

【センター設立の経緯】
センターのある世田谷区の出生数は平成27年8019人で、うち約半数がいわゆる高齢出産。祖父母と同居近居でないケースは 65%。気軽に実家を頼ることが難しい環境で初めての子育てをしているケースが多い。一方、被虐待相談件数は増加し、虐待を受ける子どもは低年齢化の傾向、特に0歳児、月齢の低い時期に重症例が発生しやすい。このような背景と共に、少子化で子どもに接する機会がないまま初めての子育てに戸惑うママたちのニーズに応えるため、世田谷区と武蔵野大学が協働して開設されました。

DSC_0783センター長で助産師の荻原さんは「お母さんが【ゆるむ】ことが大切です。でも出産の負担や緊張、責任感や不安でリラックス出来ませんよね。産院を退院するときに色々教わりますが、出産の 疲れでぼーっとしていてなかなか頭に入らないもの。 ですから出産当日から 数ヶ月の間というのは本当に大切な時期です。産後ケアによるお母さんの充分な回復が、結局は赤ちゃんを大切にするという事に直結しているのです。誰だっていきなりおかあさんにはなれません。だから焦らなくても大丈夫。ゆっくりおかあさんになってね、といつも言っているんです」と仰います。

 

私も超高齢出産で、当時は不安でいっぱいだったこと、命を預かる責任の重さに押し潰されそうになっていたことなどが思い出されました。

視察の次の日1月13日午前、世田谷区のマンションの一室で38歳の母親が生後3ヶ月の子どもを浴槽に沈めたという報道がありました。泣き止まないのを見てかわいそうになり沈めた、と供述しているとのこと。

3ヶ月といえば睡眠不足も蓄積し疲労もピークだったでしょう。近隣にも気を使い、でも何をやっても泣きが止まらず、どうしたらよいのか分からない。近くに実家もなく、徐々に追い詰められていく…。まさに産後ケアセンターを必要とする多くの新米ママと同じ悩みをこの母親も抱えていたのだと思います。産後ケアにつながっていれば…と思うと無念でなりません。

ゆっくりお母さんになることの難しさは、個人や家庭だけでなく社会全体の課題だと痛感した視察となりました。
山本あき子